きっと


二枚や三枚の


舌は誰もが持っていて


それを


使うか使わざるかは


その人次第


ということです



 

あのこは　愛したい　と思っている

あのこは　愛されたい　と思っている



あのこは　頼りたい　と思っている

あのこは　頼れない　と思っている



あのこは　守りたい　と思っている

あのこは　壊したい　と思っている



あのこは　大事にしたい　と思っている

あのこは　踏み躙りたい　と思っている



あのこは　泣きたい　と思っている

あのこは　笑えない　と思っている

のに

誰かに笑ってみせる



そんなあのこは

わたしであり

あなたかもしれない



 

すべては
いずれ
過去となり


いつかは
皆
彼方へ去りゆく




今となっては
どちらが
正しかったのか
わかりはしない
けれど





ただ
貝のように
口を閉ざし
黙っていれば


傷付けずに済んだ
想いも
あったかも
しれない









 

輝いていた
眩しかった
それでも
目を逸らせなかった



疎ましかった
妬ましかった
それでも
近付きたかった



嫉んでいた
憎んでいた
それでも
嫌いになれなかった





あの日のわたし
あなたを見ていた





 

あふれる

こぼれる

なみだ




したたる

ながれる

みちるまで




うける

とめる

こころ






ここに在り