2014.02.07 Fri
【あ行】
あなたとわたし
一緒にいると
うれしくて
笑顔の零れる
音がする
【か行】
髪を切った理由
「切りたかったから」は
苦し紛れの言い訳
けれど本当の理由は言えずに
この胸の中
【さ行】
さみしいと
静かに呟く
すると
切なさが
そっとわたしに寄り添った
【た行】
ただ
近しくある日々は
続いていくものだと思っていた
手を伸ばせば
届く距離に
【な行】
なんとなく
憎めないのは
温まってもあなたの
熱が未だ わたしに
残っている所為かもね
【は行】
逸る心
ひとりより
ふたりの方が
平気ではいられない
離れようとしても 尚
【ま行】
まっすぐにあなたを
見つめるのは
難しいのよ
目があったら わたし
もうどうにかなってしまいそう
【や行】
やさしい人よ
行ってしまえばいい
揺れる心が赴くまま
永遠を
呼ぶ声の方へ
【ら行】
螺旋を描く
理想の夢は
瑠璃色の
霊鳥の歌が
朗々と響く
【わ行】
別れの辛さ
幾度知っても
上手くはやれず
縁の行く先
を
独り眺めん
【あ行】
あなたとわたし
一緒にいると
うれしくて
笑顔の零れる
音がする
【か行】
髪を切った理由
「切りたかったから」は
苦し紛れの言い訳
けれど本当の理由は言えずに
この胸の中
【さ行】
さみしいと
静かに呟く
すると
切なさが
そっとわたしに寄り添った
【た行】
ただ
近しくある日々は
続いていくものだと思っていた
手を伸ばせば
届く距離に
【な行】
なんとなく
憎めないのは
温まってもあなたの
熱が未だ わたしに
残っている所為かもね
【は行】
逸る心
ひとりより
ふたりの方が
平気ではいられない
離れようとしても 尚
【ま行】
まっすぐにあなたを
見つめるのは
難しいのよ
目があったら わたし
もうどうにかなってしまいそう
【や行】
やさしい人よ
行ってしまえばいい
揺れる心が赴くまま
永遠を
呼ぶ声の方へ
【ら行】
螺旋を描く
理想の夢は
瑠璃色の
霊鳥の歌が
朗々と響く
【わ行】
別れの辛さ
幾度知っても
上手くはやれず
縁の行く先
を
独り眺めん
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2012.06.27 Wed
眠りは
堕ちるもの
でも
誘われるもの
でもなく
ただ
沈むもの
だと思うのです
静謐に満ちた
眠りの湖に
身体ごと
鉛の詰まった
愚鈍な頭を
投げ出して
わたしは
煌びやかなサアカスの舞台に居ました
わたしは
がたごと揺れる汽車に乗っていました
わたしは
見知らぬ少女と抱き合っていました
わたしは
渡す宛てのない長い手紙を認めていました
湖の中
沈みながら
目前に在る光景を
悦び
哀しみ
愉快に愉しく
嗤い
憂う
曖昧な
現実感と共に
時折不意に
沈んでいる
のを悟るのです
けれど
サアカスも
汽車も
少女も
長い手紙にも
皆
お別れを告げると決めたなら
そろそろ
沈むのはお仕舞いです
あしからず
あしからず
ゆっくりと浮かび上がり
湖面に顔を出せば
そこには
ただ
溺れそうな現実が待っているのです
眠りは
堕ちるもの
でも
誘われるもの
でもなく
ただ
沈むもの
だと思うのです
静謐に満ちた
眠りの湖に
身体ごと
鉛の詰まった
愚鈍な頭を
投げ出して
わたしは
煌びやかなサアカスの舞台に居ました
わたしは
がたごと揺れる汽車に乗っていました
わたしは
見知らぬ少女と抱き合っていました
わたしは
渡す宛てのない長い手紙を認めていました
湖の中
沈みながら
目前に在る光景を
悦び
哀しみ
愉快に愉しく
嗤い
憂う
曖昧な
現実感と共に
時折不意に
沈んでいる
のを悟るのです
けれど
サアカスも
汽車も
少女も
長い手紙にも
皆
お別れを告げると決めたなら
そろそろ
沈むのはお仕舞いです
あしからず
あしからず
ゆっくりと浮かび上がり
湖面に顔を出せば
そこには
ただ
溺れそうな現実が待っているのです
2011.08.11 Thu
1
好奇心は猫をも殺す
では
わたしは今迄
何匹の猫を殺した?
2
すべてを知りたかっただけ
あの人にまつわる何もかもを
貪欲に欲していた
いつかのわたし
猫が鳴いていた
ずっと遠くで
3
酷い執着は
純粋な愛情だと
信じ込んでいた
猫が嗤う
そっと嗤う
4
殺された猫は可哀想ね
でもあの人だって悪いのよ
わたしだけの所為じゃない
きっと わたしだけの所為じゃない
言い聞かせる
わたしの身体は
積み重なった
垢だらけ
5
もし
知ろうとしなければ
猫は今も
生きていて
わたしは
あの人の隣で
微笑んでいたかもしれない
そんな
意味のない
たとえばの話
6
いないはずの
猫が鳴く
どこかで
さみしく
鳴く声に
つられた
わたしも
気が付けば
ここで
ひとり
泣いている
好奇心は猫をも殺す
では
わたしは今迄
何匹の猫を殺した?
2
すべてを知りたかっただけ
あの人にまつわる何もかもを
貪欲に欲していた
いつかのわたし
猫が鳴いていた
ずっと遠くで
3
酷い執着は
純粋な愛情だと
信じ込んでいた
猫が嗤う
そっと嗤う
4
殺された猫は可哀想ね
でもあの人だって悪いのよ
わたしだけの所為じゃない
きっと わたしだけの所為じゃない
言い聞かせる
わたしの身体は
積み重なった
垢だらけ
5
もし
知ろうとしなければ
猫は今も
生きていて
わたしは
あの人の隣で
微笑んでいたかもしれない
そんな
意味のない
たとえばの話
6
いないはずの
猫が鳴く
どこかで
さみしく
鳴く声に
つられた
わたしも
気が付けば
ここで
ひとり
泣いている
2011.04.25 Mon
結局
純粋の白
なんてものは
世の中に
存在し得ないのである
ほらご覧
白く見える雪も
内包するものは
こんなにも澱んでいる
今や闇すら
白に染まる
しかし
光には
為り得ない
闇は
仄かに
白く
けぶる
白い花咲く
内から燃え立つように
輝く
白い花が
膨張する白
膨れ続けて
弾ける寸前の
一瞬の静けさ
音は皆
白に吸い込まれる
広がる静寂
物音を探る耳に
響く鼓動は
唯
わたしひとりの
まわるように
おどるように
せまる
白の息吹を
あびる
一瞬の空白
吐いた言葉は
どこまでもしらじらしい
目を刺す白
境目を失い
佇むのは
なにも
わたしだけではあるまい
そうして
溢れる
白の中に
わたしは立つ
白は有
白は無
白は巡る
白は還る
結局
純粋の白
なんてものは
世の中に
存在し得ないのである
ほらご覧
白く見える雪も
内包するものは
こんなにも澱んでいる
今や闇すら
白に染まる
しかし
光には
為り得ない
闇は
仄かに
白く
けぶる
白い花咲く
内から燃え立つように
輝く
白い花が
膨張する白
膨れ続けて
弾ける寸前の
一瞬の静けさ
音は皆
白に吸い込まれる
広がる静寂
物音を探る耳に
響く鼓動は
唯
わたしひとりの
まわるように
おどるように
せまる
白の息吹を
あびる
一瞬の空白
吐いた言葉は
どこまでもしらじらしい
目を刺す白
境目を失い
佇むのは
なにも
わたしだけではあるまい
そうして
溢れる
白の中に
わたしは立つ
白は有
白は無
白は巡る
白は還る
ささやかにことのはを綴っています。
のんびりゆっくり、お時間の許す限りにごゆるりと。
プロフィール
HN:
梨鳥(りとり)
性別:
女性
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